きたまり『あたご』
ダンス
2019年3月23日[土] 18:00開演、24日[日] 15:00開演 ※開場は開演30分前を予定
会場|京都市右京ふれあい文化会館 ホール
Photo: Takashi Suzuki
山と生活、人々の祈り。
愛宕山へ捧げる、奉納の舞

近年グスタフ・マーラーの交響曲全10曲を振付するプロジェクトを開始し、同プロジェクト2作目『夜の歌』で文化庁芸術祭新人賞(2016年度)を受賞するなど、旺盛な活動が続く振付家、ダンサーのきたまり。今回彼女は、右京区の北西部にそびえる愛宕山に着目し、古(いにしえ)より信仰の対象として深く根付いた山への祈り、生活文化への影響、狂言、舞、落語、和歌などに多数登場する愛宕山と芸能との関わりなどをリサーチ。「愛宕山への月詣が一番の訓練になる」と山との身体的対話を経て、現代における奉納の舞として、新作舞踊を創作する。

振付・演出|きたまり 
ドラマトゥルク|木ノ下裕一、武田力
出演|斉藤綾子、益田さち、野村香子
演奏|嵯峨大念佛狂言保存会

舞台監督|浜村修司
照明|吉本有輝子
音響|佐藤武紀
衣裳|大野知英
制作|山﨑佳奈子
地域ドラマトゥルク|中智紀

きたまり|振付家、ダンサー。1983年生まれ。京都市在住。京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科 在学中の2003年よりダンスカンパニー「KIKIKIKIKIKI」主宰。出演者のブログから映画、伝統芸能、クラシック音楽まで、あらゆる素材からダンスを創作、近年ではグスタフ・マーラーの交響曲全10曲を振付するプロジェクトを開始し、同プロジェクト2作目『夜の歌』で文化庁芸術祭新人賞(2016年度)を受賞。また、多田淳之介、木ノ下歌舞伎、ディディエ・ガラスなどジャンルを越境した共同制作を国内外で積極的に展開する。

木ノ下裕一|木ノ下歌舞伎主宰。1985年7月4日、和歌山市生まれ。小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受けると同時に独学で落語を始め、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の演出や補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。2015年に再演した『三人吉三』にて読売演劇大賞2015年上半期作品賞にノミネートされる。また、2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。平成29年度芸術文化特別奨励制度奨励者。渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、外部での古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。 

武田力|パフォーマンス・アーティスト、民俗芸能アーカイバー。滋賀県の過疎の進む集落で古来より継がれてきた六斎念仏の「継承」を担う。こうした民俗芸能の構造に着想を得て、糸電話、警察署員との対話、たこ焼きなどを素材とし現代に作品を展開。民俗芸能と芸術との互恵的な関わりから、社会課題を観客とともに軽やかに思考する作品を展開している。アーツコミッションヨコハマ2016, 17年度クリエイティブ・チルドレン・フェローアーティスト。